みなさんは旅行先で動物園に行ったことがありますか?
私は今までで一度もありませんでした。
なんというか、
「(せっかくの旅なのに動物園なんて)もったいない!」
と思っていたから。
けれど一昨年、初めて子連れでシアトルへ行き、
帰国してから思い返したとき
「果たして子ども目線の旅はできていたのだろうか?」と、
ふと疑問に感じたのです。
旅をプランニングする親の立場からすると、
それこそ資金のことから宿泊、観光、買い物まで
ありとあらゆる思考を巡らすけれど
小さな子どもにとってはそんなことは関係なくて、
身体を別の場所に移すだけで
もしかしたら日常の延長でしかないんじゃないだろうか、と
ここ数回の旅でますます強く感じるようになりました。
だったら思い切って「日常の旅をしよう」と思ったのです。
「日曜日どこ行きたい?」「動物園!」
くらいの軽い気持ちで。
ウッドランド・パーク動物園は、
グリーンレイクからほど近い閑静な住宅街にポコンと現れます。
もともとは資産家の私有地だったそうですが、その敷地は広大!
300種類以上の動物ができるだけ自然に近い環境で
暮らせるように設計されているそうです。
Great gray owl(カラフトフクロウ)っていう
北米で一番大きなふくろうがいたんだけれど、
モルモットと同じくらい軽いんだそうで。
身体自体はものすごく小さくて、
薄い羽根が幾重にも重なっているから大きくみえるのだそうです。
寒いからほとんどの動物たちがぐったり寝ていたなかで、
オランウータンは元気でした!
息子が目の前で派手にすっころんだのを
「あらまぁ…」という顔で見ていて大爆笑。
この日一番の想い出となりました。
あ!それから昆虫館みたいなところにうっかり入って
とーびらー(打つのもイヤなのであえて沖縄の言葉にしておきます(笑))が
飼育(?)されていて、しかも展示方法が
ガラスのなかにホウキが一本置かれていて
その裏にびっしり…ぎゃぁぁぁー!!!
ごめんなさい…。
あまりの寒さのなかで
売店で買ったラテが身に染みました。
動物園の小さな売店でも
立派なエスプレッソマシーンがあって、さすがシアトル!
敷地内には屋内型のカルーセルもあって、
ノスタルジックでとってもすてきでした。
とても歴史のあるものなのだそうで、色彩がとても豊か!
子どもたちの写真がうまく撮れるようにと、
一番外側の馬に乗せたら、
係のお姉さんがものすごい早口で何かを言ってきて。
よくよく聞いたら、
「一番外の馬たちは上下に動かないから、
内側の馬のほうがいいんじゃない?」
ということでした。
確かに写真で見ても内側の馬の軸にはポンプがついてる!
何度も聞き返してごめんなさい…!
そしてありがとう、お姉さん!
どの動物たちも広々としたスペースに暮らしていて
柵で囲まれたいわゆる“動物園”とは違い、
生活を覗かせてもらっている感の強さが印象的でした。
だからもちろん、見る場所からは遠かったりもするけれど、
「あ!いたいた!ほらあっちのほうー!」みたいな
別の楽しみもあって、動物園に行った、というよりは
広大な公園に遊びに行ったような気持ちよさでした。
自然の流れに身を委ねる旅はまだ続きます。