お店を始めて数週間経った頃、結婚指輪を外しました。
理由は離婚を決めたとかではなくて
(笑)
生地を綿棒で延ばすときに、
指輪があたって薬指が痛むようになったからです。
たった週に3日だけの営業で
何を言ってるんだ!という感じですが
専業主婦が菓子屋になるというのは
そういうことなんだなぁと自覚した瞬間でした。
何でも“両立”させるというのは難しくて、
ことさら子どもが小さいと
時期尚早だったかな、と思うこともあります。
それでも「おかあさんのお菓子おいしいから大丈夫だよ!」
なんて言われると涙が出そうになるのです。
きっとその涙は、
夢を追うために田舎を離れ上京するときのように
愛しい家族と離れる寂しさと、
そして少なからずの自信を持ち合わせているのだと思います。
他人から見たらあまりにも大袈裟でとんだ茶番劇ですが、
我が家にとってこの2ヶ月は、『母、菓子屋になる』という
かなり内容の濃いドキュメンタリーに仕上がったと思います。
(笑)
そして、そんな背景があったからこそ
週に3日だけは妻であり母であることを忘れ、
一菓子屋として専念させてもらおうと改めて心に決めました。
私自身がまだそんな状態なので、
「
きのストアー」のお菓子も安定しているとは言いがたく
迷惑をかけてしまっていることも多々あると思います。
にもかかわらず、ご来店くださった皆さま、
足繁く通ってくださった皆さま、
また、遠方からあたたかいメッセージをくださった皆さま、
本当に本当にありがとうございました!
新年は4日(金)よりオープンいたします。
(3日(木)はお休みさせていただきますのでご了承ください)
来年も「きのストアー」をどうぞよろしくお願いします。
牧野さくら
<今月の写真メモ>
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雑誌『juego
(フーゴ)』Vol.5に掲載していただきました。
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息子の誕生日ケーキを作りました。菓子屋ではなく母として!
(笑)
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クリスマスに作ったブッシュドノエル。
今年はこどもたちが飾り付けをしました。
皆さまもどうぞよいお年をお迎えください。